世界有数のリゾート地であるワイキキでは年間を通してホテルの需要が高いです。2021年においても海外旅行が難しくなりアメリカ本土からの国内旅行客がハワイに集中したのは記憶にも新しいです。アクア・アストンが運営する複数のホテルや「トランプ・ワイキキ」「リッツ・カールトン・ワイキキ」はお部屋の所有権が分譲されていて各部屋にオーナー様が存在します。主なオーナー様はアメリカ本土や海外の方でご自身がハワイに旅行する際のお部屋を確保して利用しない期間はレンタルして家賃収入を得ています。
ご予算は約2,000万円から2億円以上の物件まで幅広いのと、オーナーステートメントから過去の稼働率や収益が実数で見れるので初めてのハワイ不動産投資として人気があります。ホテルの1室ですので管理や修理も最低限でホテルマネジメント会社がホテル全体の維持管理を受け持ちます。
ホテルコンドミニアムの定義
- 「ホテル・リゾートゾーン」の用途地域内である
- 24時間対応のフロントデスクやセキュリティーが整った管理業務施設である
- NUCバケーションレンタル事業許可証を持つ物件である
ホテルおよびリゾートゾーンの用途地域とはピンクに塗られたクヒオ通りとアラモアナ通りより海側のエリアを指します。 ホテルコンドミニアムとはこのエリア内にある24時間対応のフロントデスクやセキュリティーが整った管理業務施設を指すのと、エリア外でもNUCバケーションレンタル事業許可証を持つ物件を指します。

ホテルコンドミニアムのメリット
管理はホテル運営会社に任せられる
一流のホテル運営会社がオーナー様の大切な資産を高い収益性をもってお守りします。オーナー様は毎月届くステートメント(収支報告書)を確認するだけです。 ハウスキーピングやエンジニアリングなど専門スタッフが常駐しているので緊急時も迅速に応対可能です。
ホテル繁忙期のお部屋確保に
ハワイ渡航の予定日が定まっていなくても、事前に予約ブロックが可能です。オーナー様の宿泊期間が決定してから前後の日程をレンタルして家賃収入を得ます。繁忙期にホテルが予約できない心配は無くなります。
資産価値が明確で値上がりの可能性も
ホテルコンドミニアムは建てられるエリアが限られているため、希少価値が高く、坪単価は高く取引される傾向にあります。収益還元法といって家賃収入から逆算して物件価格の相場が決まるので宿泊料金の値上がりに引っ張られて価格決まります。今後もワイキキ全体でホテルの宿泊料金は値上がり傾向にあります。
2019年7月に条例「Bill 89」により違法バケーションレンタルの広告やレンタル業務を厳しく取り締まり罰金を課すことになり、ワイキキ内にある短期レンタルできる部屋数は激減して、ホテルコンドミニアムとNUC短期レンタル許可書付き物件の希少価値が上がりました。
2022年10月に条例「Bill 41」によりバケーションレンタルの最低宿泊日数が30日から90日になりました。条例の施行は裁判所により差止めされて現在審議中です。 差止め期間中のレンタルポリシーはバケーションレンタル管理会社へ確認が必要です。
登記引渡し日より家賃収入を期待できる
一般的なコンドミニアムと違い、レンタル開始までの準備が少ないです。登記引渡し日によっては翌日から家賃収入が発生するケースも珍しくありません。
ホテルコンドミニアムのデメリット
長期レンタルと比べて経費がかかります。
ホテルブランドや管理契約の内容により異なりますが、ホテルコンドミニアムのマネジメントフィーは約50%が一般的です。主な内訳は
- フロント・ハウスキーピングなどオペレーションスタッフの人件費
- 予約課・セールス・マーケティングなどの裏方の人件費
- オペレーション・リザベーションのシステム費
- 旅行会社に支払う紹介料コミッション
- カード会社等に支払う集金手数料
固定資産税が割高
収益性の高い「ホテルおよびリゾートゾーン」の物件は固定資産税の税率が一般住宅と比べて高くなります。利回りを計算する際には固定資産税を含める場合と税金は別経費とする場合があります。
駐車場・洗濯機が無い
駐車場はホテルの駐車場(有料)を利用します。洗濯機は建物内にあるコインランドリーを利用します。長期滞在する場合には別荘のコンドミニアムと比べて不便に感じるケースもあるかもしれません。
住宅ローンが利用できない
ホテルコンドミニアムは投資目的ですのでハワイの銀行が提供する住宅ローンは融資がおりません。$200,000以上の物件には日本国内のハワイ不動産ローンが50%までの融資がご利用いただける前例がありますのでご興味ありましたらお問い合わせください。
優先宿泊特権 「オーナーユーズ」
ハワイ不動産でホテルコンドミニアムを選ばれる方の理由のひとつに「ハワイ旅行でご自身やご家族・ご友人が利用したい」があります。普段はホテルマネジメント会社に管理を委託しているので物件のコンディションは心配する必要なく、ホテルと同じようにフロントデスクでチェックインして気軽に利用することができます。「おかえりなさいオーナー様」の一言でハワイを身近に感じていただけることでしょう。 オーナー様の殆どは普段お忙しくされていて年末年始の予定もギリギリまで分かりません。オーナーユーズの醍醐味のひとつとして、休みが取れそうな2週間を予約ブロックしておいて、ご自身の予定が正式に決まってから利用しない日程をレンタルに出す方法もできます。これでハワイ旅行のラグジュアリーホテルが予約できない悩みは解消です
タイプ別ホテルコンドミニアムのご紹介
リッツカールトン・レジデンス ワイキキ
トランプタワー ワイキキ
ワイキキビーチタワー
ワイキキショア
イリカイホテル
リージェンシーオンビーチウォーク
ルアナワイキキ
パシフィックモナーク
イリカイマリーナ
アイランドコロニー
ハワイアンモナーク
アロハサーフホテル
パームスアットワイキキ
マリンサーフワイキキ
クヒオビレッジ
ワイキキグランドホテル
ワイキキバニアン
ワイキキサンセット
フォーパドル
ロイヤルクヒオ
444ナフア
ステートメントで収益性を確認


売出し中の物件リストから気に入るお部屋を数件ピックアップしてステートメント収益性を確認します。ネットインカムから管理費・共益費と固定資産税を差し引いた残りが手残りとなります。
お部屋の眺望や雰囲気と収益性を総合的に見てご希望にあうお部屋を決定します。
ホテル税と確定申告
180日以下の賃貸収入にはTAT (Transient Accomodation TAX) ホテル税 10.25% が課せられます。 ホテルコンドミニアムの場合は宿泊客よりGET / TAT をお支払いいただき、各オーナー様が毎月、四半期、半年に1回の頻度で納税を行います。納税頻度は年間の納税金額により異なります。ホテルマネジメント会社が納税をして毎月の収支表に反映させる場合と預かり税を収入と一緒にオーナー様の口座へ振り込んで、契約しているCPA(米国公認会計士)が納税する場合があります。
タイムシェアよりオススメの理由
ホテルコンドミニアムはタイムシェアと違い単独での所有権付き物件です。オーナー様が第一優先でお部屋を利用することができますので泊まりたいときに泊まれないという事はありません。オーナー様が利用しない日はホテルとして稼ぎます。毎月の管理費と固定資産税分は稼いでくれるホテルコンドミニアムなら持ち出し無しで維持管理することができます。 ホテルコンドミニアムは賃貸経営ですので空室リスクがあります。収入で経費が賄えない月には持ち出しが発生しますので注意が必要です。
ハワイのホテルコンドミニアムは投資対象として世界中から注目され、毎年少しずつ値上がりしていて流動性の高いのも魅力の一つです。コロナ後はタイムシェアご売却の相談が増えています。再販が難しいタイムシェア物件は引き取り料金を支払ってリセール会社に譲渡することができます。持ち出しが出ますが毎年の管理費から解放されます。
まとめ
はじめてハワイ不動産を検討される方に人気のホテルコンドミニアムはホテルマネジメント会社に丸投げでも勝手に稼いでくれて、維持費が掛からないのが魅力です。その代わり表面利回りは高くありませんが所有物件をホテル代わりに利用できたり、中長期で保有してキャピタルゲインが出る分を含めて考えると投資対象としてもご満足いただける結果が得られるはずです。比較的少ない資金で始められるホテルコンドミニアムへの投資からハワイ不動産をはじめてみて海外資産を増やされてはいかがでしょうか?
参考リンク
ハワイ州TAT:http://files.hawaii.gov/tax/legal/brochures/tat_brochure.pdf